「グーグーだって猫である」はダサい。

今年一番ダサい映画だったなぁ。ダサいことは必ずしも悪いことではないですし、時にダサさは魅力へと変わるけれど、それにしたってダサすぎるよ。スベリ芸のレベルを超越した、観ていて寒気がするシーンが多過ぎです。あの寒さは冷房の効きすぎだけが原因ではないはず。梅津先生とかマーティ、森三中絡んでないシーンも漏れなくスベってるのはヤバいのではないでしょうか。謎の効果音とか謎のチアリーティングとか謎の殺陣とか謎のペンキ被りとか謎の高齢者体験とか謎のタイ語とか謎の音楽論とか、何もかも意味(意図)がわかんねえぇえぇえぇ!!猫は四足で毛がボーボーで鰹と陽だまりの事しか考えてない方がいいなぁ、少女の姿に化けて飼い主の恋愛事情に口出しする猫は、やだなぁ。……つーかそんなにグーグーが心配なら外に出すなよう!*1

下北沢のイメージを著しく下げた「男はソレを我慢できない」のようには、「グーグーだって猫である」が吉祥寺のイメージを下げることはないでしょうが、あまりプラスにもならないような気がします。まぁ猫さん(以下敬称略)と吉祥寺と小泉今日子加瀬亮細野晴臣と、そして原作者の大島弓子に罪は無いよね……というか、少女漫画にも70年代の古い漫画にも疎い俺は、この映画で初めて大島弓子の名を知り、昨日初めて作品読んだのだけど、なんだよ!もの凄く面白いじゃないか!なるほど「天才」漫画家と描写されるわけだなぁ……と納得した次第です。というか映画より劇中漫画(?) の方がそもそも面白そうでしたし。


ロストハウス (白泉社文庫)

ロストハウス (白泉社文庫)


この映画を見た事による最大の収穫は大島弓子の漫画を読む機会を与えてくれたこと」です。ありがとう犬童一心監督!

オタク的感想

・映画館でもらったメイキングDVD(という名の猫トイレ宣伝DVD)でグーグーの声を小桜エツ子さんがやってた。
・終盤、角川のオフィスに「エヴァ新劇場版」のポスター、グッズが満載だったので「最近 (去年?) の出来事なんだー」と思ったのだが全然違うらしい。なぞ。

*1:実家の猫は事故に遭って足が三本になってしまいました。