「ミラクル7号」「ぜんぶ、フィデルのせい」

ぜんぶ、フィデルのせい」(2006/伊=仏)監督:ジュリー・ガヴラス

ぜんぶ、フィデルのせい [DVD]

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フィデルカストロ)のせいで変化に晒された子供は、世界を知り、適応していく。

両親が共産主義者に絆されたせいで家庭崩壊、子供涙目――みたいなアカのおフェラ豚批判映画ではぜんぜんなくて、むしろ当時の社会運動を肯定的に捉えた映画だった。特に女性解放の旗の下行われた中絶合法化運動のあらましについては非常に興味深く拝見した。西側諸国の中で最も共産党が強い影響力を保持し、フランスだからこそ撮れる映画かもしれない。日本だと共産=全共闘=御通夜映画ですから……。

主人公であるところの9歳の少女、アンナちゃん。かわいすぎだろ。美人で、かしこくて、物怖じせず、いつも不機嫌で、親の言うことをきかない!最高だ!こんな娘がいたらどんなビンボにも耐えていける!

で、そんなアンナちゃんに輪をかけて可愛らしい弟フランソワくん。社会派映画に見せ掛けたペドホイホイ映画だな。まんま釣られたぜ。


ミラクル7号」(2008/香港)監督:チャウ・シンチー

【正規品】 ミラクル7号 ナナちゃん 等身大ぬいぐるみ

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見た目のキモさと、動きのカワイサで定評があるミラクル7合。チェブラーシカタイプだな。人気はあるがグッズは売れなさそう!まぁ、女性教師(キティ・チャン)の方がカワイイけど。キティ・チャンって凄い名前だ!!

日本語吹替の面子がえらい豪華(クレヨンしんちゃんメンバー勢揃い)。クレしんのひまわり他、動物等の役に定評があるこおろぎさとみがまたしてもすごい人外の役で登場。これはすごい。客が俺一人だったけど、こんな映画が大入り満員でも困るよな。中国香港では、普通に親子連れがわんさか観てるのか……濃いなぁ。少林サッカーほかと同様に、ベタで品の無いギャグが受け入れられないとダメかも。

ただ、話自体は王道だし、伝えるメッセージも「嘘をつくな」「喧嘩をするな」「しっかり勉強しろ」と王道中の王道なんだけれど。ここまで子供が勉強すること(学費を無理して、身分相応とは言えない学校に子供を通わせるということも含めて)を全力で肯定できる現代中国の価値観は凄いなあ。若干うらやましい。

シンチーが働く建設現場の雰囲気は大好きだけど、特に終盤の事故シーンの生々しさは圧巻だった。生々しいファイナル・デスティネーション。サッカーを極め、カンフーを極めたシンチーがフ「ああもあっさり死んでしまう。そのリアル。そして、そのリアルを変えるミラクル7号