「28週後」を見てきました

人ならざるものたちの登場する、ホラー・パニック映画では「人間のバカさ加減」がメインテーマになることが少なくありません。そもそもの発端が人間の悪事だったり、土壇場の裏切りですべてがご破算になったり・・・・・・。御多分に洩もれず「28日後」もアホな市民団体によって惨劇が幕を開け、アホな軍人どもの破滅によってオチが付けられたわけですが、続編「28週後」はより一層「一人の人間のバカさと無力さ」が強調された映画になっていました。


場当たり的で段取りが悪いにも程がある米軍組織
復興キャンプの管理者という重役に付きながら若干ヘタレでウスノロ気味の親父
よせばイイのにいたらん事してはピーピーキャーキャー喚く子供
一軍曹の分際で組織に逆らい孤独な戦いに身を投じる男
そして多くのONE OF THEM


後半主人公が突然覚醒した「28日後」と異なり、「28週後」では登場人物達は弱さを、無力さを抱えたまま散っていきます。自己の選択を悔いることはおろか、自分の身に何が起こったのすら正確に知ることも出来ずに。あたかも現実の社会において戦火や災害に巻き込まれるがごとく、ゾンビ(じゃないけど)の群れに飲み込まれるのです。

エンディングはある意味で王道。前回のHELLO!ほどのインパクトはないが、「アイ・アム・レジェンド」の残尿感あるオチと比較すれば大分マシです。序盤の9.11後顕著になったロンドン=監視カメラのイメージを反映した(?)演出がお気に入りです。自分「トゥモロー・ワールド」も大好きだもんなぁ。戦時下萌えなのでしょうか。