脅す相手を間違っている人について

 某バイト先で「商品いっぱい買ってやるからマケろ、俺はお得意様だぞ」などとクレーマーに数十分食い下がられました。

 いやいや……社員や経営者ならともかく、時給制アルバイターである私は客数や売上が少なくなればなるほど楽できるのですから、「マニュアルから逸脱して無理やり値引きして売上を増やす」という行為に少しもインセンティブが働かないのは自明じゃないですか。仮に人事権のある店長やマネージャーに話が飛び火したとしても勝手に値引いてクビになる可能性の方が普通に対応して首になる確率よりもずっと高いですし。それに、どっちに転んでも所詮、たかがバイトを辞めるだけのこと。どう見ても勝ち目の薄い戦です。本当にありがとうございました。

 僕は目的のために人を口汚く恫喝することは時に必要だと考えています。しかし、脅す相手を間違えないようにしたいよう心掛けるべきだと思います。時に自分の力が到底及ばない強大な相手に突撃をかますのは愚行とされます。しかしもっと愚かなのは、脅す価値のない、脅す意味のない自分より弱い相手を無意味に脅すことです。

 そういえば採用試験においては圧迫面接というものがあるそうです。(ひょっとしたら取引先に就職するかもしれない)不採用者に酷い印象を与えますし、内定者には「ストレスに耐えることが求められる職場」であるというイメージを持たせるわけで、いい事なしだと今まさに就職活動を本格的に始めようとしている僕は思いますが7どうなんでしょうか。